CO2濃度過去最高

最新のエネルギー事情

世界気象機関(WMO)は2023年11月15日、2022年の大気中の二酸化炭素(CO2)の世界平均濃度が過去最高を更新し、417・9ppmだったと発表した。産業革命前の水準の1・5倍に初めて達したという。

世界気象機関(WMO)とは

気象事業の国際的な標準化と改善および調整、並びに各加盟国・地域間における気象情報・資料の効率的な交換の奨励を主な業務としている。本部はスイスのジュネーヴにあり、国連開発グループ (UNDG) の一員である・・・・出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』抜粋

過去10年間

21年から22年の増加量は20~21年(2・5ppm)よりわずかに少なく、過去10年平均(2・46ppm)と比べても伸びはやや鈍化した。22年は、自然変動による気象条件が植物の生育にプラスに働き、CO2の吸収量が増えたことなどが要因と考えられるという

気象条件が植物の生育にプラス

この内容の明確な根拠や資料が見当たらない為、あくまでも想像だが、温暖化により、氷河の衰退、北極圏の氷の減少、永久凍土の融解などが考えられ、一方平均気温の上昇により、植物の生育がより活性化したとも考えられる・・・CO2吸収説 気象庁は去年は熱帯の気温が低かったため有機物を分解する微生物の活動が低調だったことが考えられるとしているようだ・・・CO2排出減少説

別の懸念

大気中の二酸化炭素(CO2)の世界平均濃度が過去最高を更新したが、昨年は鈍化との事だったが、他の温室効果ガス(メタン、一酸化二窒素)が過去10年間平均よりも増えたとのこと。メタンについては永久凍土などが融解する事で、地中に閉じ込められていたメタンガス(天然ガス)が大量に放出されると言われ、一酸化二窒素は、土壌や海中に存在する微生物の呼吸により生じる。また窒素系肥料の使用でも排出量増加傾向。一酸化二窒素を産生する微生物は、脱窒と呼ばれる呼吸をしており、酸素ではなく硝酸イオンなどの窒素酸化物を使って生きるためのエネルギーを得ています。この脱窒の過程で、微生物が持っている呼吸酵素NORが一酸化二窒素を産生しています。

メタン・一酸化二窒素は

メタンガスはCO2温室効果より25~28倍、一酸化二窒素は310倍。また産業革命以前と比べ、CO2は150%、メタンは264%、一酸化二窒素は124%それぞれ増加したとされている。

CO2削減が先行

日本でのメタン排出、2013年実績3600万トン、2030年排出目標3160万トン。一酸化二窒素、2013年実績2250万トン、2030年排出目標2110万トンとされているが、具体的な対策結果が見えてこない。世界気象機関(WMO)がCO2排出量が過去最高と発表し、よりCO2削減に警鐘を鳴らす事になるが、CO2よりも温室効果ガスの高いメタンガスや一酸化二窒素の対策も積極的に行わなくてはならない。

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