輸出入に頼る日本経済は、エネルギーや食の世界的な高騰にくわえ円安のダブルパンチで国内消費型企業は各社が値上げラッシュとなった。必需品の値上げラッシュに賃金上昇が追い付かず、消費者は可処分所得が減少し苦しんでいる。一方コロナ感染症が5類になり大きな変化が起こったのが、海外旅行者の増大。その消費により以前より売上がV字回復している産業もある。そんなちょっと愚痴っぽい経済的なつぶやき
メイドインジャパン大安売り
円安により、海外通貨で買うメイドインジャパンは割安で購入可能。例えば円/ドルが100円/1ドルで600万の車をドルで買うと、6万ドルが必要。円/ドルが150円/1ドルとすると、600万の車が4万ドルとなる。輸出商品は海外で相対的に安く買えるため輸出量は増え、売上、利益が増大する。とはいえ円高リスクに備え、部品を海外調達しているケースがあり、数が売れ売上が上がるが、部品原価の高騰で利益を出しにくい状況。結果的に技術的、安心、安全優位な、メイドインジャパン製品が海外で安売りとなっている。我々日本人の労働力の安売りといってもいい。
消費者物価高騰すれば
エネルギー依存率2021年度は83.2%、食料自給率2021年度38%。円安により輸入品が高くなり、ガソリン、灯油、化石燃料由来の電力、食料品の多くが値上げせざるを得ない状況。所得の増加が追い付かず、消費者物価高騰が続いている。所得の増加が追い付いていない中、消費者は非常に厳しい2023年となった。一方この物価高で潤うものがある。それは消費税である。この消費税は消費者物価高騰がすれば収める税金が増える構造。しかも、10月からの消費税のインボイス制度導入により、免税業者の減少を促進させた。税収を増やしたい政府にとっては願ったり叶ったりの状況と私は考える。
株価の高騰
輸出産業を中心に株価の上昇。投資家にとっては非常に良いニュースである。しかし株式投資にリスクが内在する為、投資資産が増えたからといって即、消費の増加に結び付かない事が多い。可処分所得減少で、投資資金を増やせない個人も多いのではないか。日銀は0金利を継続させる中、アメリカの金利との差が大きい為、ドル建ての投資が増えている。円安の状況下、ドル建ての資金を買うと、金利で増える金額が、円高に向かうと金利で増えた金額が目減りする特徴もあるので、理解が必要。実体経済に合わない株価の高騰や円安には注視が必要。
政治資金の問題
円高には政府介入と言われる場面があるが、円安には政府介入という報道は無いような気がする。日本の経済構造は、製造業の輸出で大きな収益を上げている会社が多い。円高に向かうと、海外需要が減り売上、利益ともにダメージを受ける大企業が多くなる。政治資金はこのような大企業からの献金依存度が高いと考えると、円高には政治的力が働く。円安になり消費者に負担が掛かっても、献金には影響を及ぼさず、かつ消費税収増となれば、政治介入はしないのであろう。そんな憶測を受けないような活動をして欲しいものです。
批判も多くなるので、あまり政治的な愚痴はコメントしたくないのですが、2023年を振り返るとついつい、ぼやいてしまいました。