ホワイト水素

最新のエネルギー事情

水素はその由来からグレー、ブルー、グリーンと色分けし呼称している。過去のブログ参照(https://risaene.co.jp/colorofhydrogen/)最近注目を集めている天然水素(ホワイト水素)について考察してみた

水素の特長

水素は地球上でもっとも軽い気体で、化学式ではH2として表示される。無色、無臭、無味で、非金属の気体。水素は静電気程度のエネルギーでも着火する危険な側面もあわせ持ち、爆発を起こす恐れがある。分子が非常に小さい為、わずかな亀裂などから漏れ出すやすく拡散しやすい為、注意が必要。

自然界の水素

水素は他の元素と反応しやすく、地球上では水(H2O)やメタン(CH4)をはじめとする化合物の一部として存在しており、単体のH2として自然界に大量に存在するとは考えられていなかった。しかし近年石油や天然ガスのように自然界で生成され、水素単体で存在していることがわかってきた。天然水素は水と様々な岩石の反応プロセスにより生成され世界各地で発見される可能性が有る。日本では長野県白馬村の強アルカリ性の温泉、白馬八方温泉でこの水素が観測されている。

ホワイト水素(天然水素)の期待

再生可能エネルギー由来の電気で分解するグリーン水素に対し、天然水素が地下に溜まっていて、容易に取り出すことができれば、水素を安価かつ大量に供給できるかもしれない。カーボンニュートラルの実現に大きく貢献する。また日本の様にエネルギー自給率の低い国々でも産出可能できれば、エネルギーの安全保障上メリットが大きい。水素発電、燃料電池、合成燃料等に利用拡大出来れば、脱炭素、CO2削減に大きく貢献し2050年カーボンフリー実現へ一歩も二歩も前進できるのではと期待される

ホワイト水素の課題

現段階では各国各地で天然水素の埋蔵量を具体的に把握できていない。採掘するコストや輸送コストも実際に商業採掘を行ってみないと何とも言えない現状だ。ただ地盤沈下や自然発火による爆発事故など起こらないことを願う。

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