全固体電池

12日トヨタ・出光「全固体電池」協業を発表。2027年~2028年実用化を目指すとのこと、全固体電池の実用化に多くの時間が掛かっているが、何が弊害なのか調べてみた。

リチウムイオン電池と全個体電池の違い

リチウムイオン電池は、リチウムのイオンが正極と負極の間を行き来することで、充電放電を繰り返す仕組みで、正極と負極の間の電解質が液体であった。全個体電池では、リチウムイオンを使用する事に変わりはないが、正極と負極の間の電解質に固体を採用した。

全固体電池の性能

従来のリチウムイオン電池と比較して、エネルギー出力2.5倍、充電時間1/3、液漏れ・発火・破裂などが無く安全性向上、積層が可能となり重ねることで出力を大きくできる。

実用化に向けてのハードル

調べる中で、リチウムイオン電池で採用されていた、液体電解質の中で正極負極を行き来するイオンのスピードに勝る固体電解質の素材研究に相当時間を費やしていたのではないかと考えます。現在、硫化物系のリチウム、リン、ゲルマニウム、硫黄など組み合わせた固体電解質が良いのでは?実はまだまだ研究が進み更なる効率の良い固体電解質が生まれてくる可能性がある。この研究半ばで量産にシフトすれば、近い将来、更なる高出力の安全な全固体電池が開発されれば、量産した電池が劣るものとなる可能性があるため、実用化が遅れてるのではないかと考える。

全固体電池量産化がスタート

トヨタ自動車は6月にEV車用全固体電池の量産化を発表。そして10月12日の出光との協業発表。出光は石油精製において脱硫処理時に発生する硫黄を固体電解質に採用する事で安定的な素材提供がトヨタ自動車の全固体電池量産への思惑と一致したのではないかと思います。

全固体電池搭載車が量販されれば

先ずは、急速充電施設の普及とその安全運用。トヨタ自動車の発表では、10分の充電で航続距離が1200キロ。そうなると高出力の急速充電を普及されないと、車両ばかり高出力化が進んでも、宝の持ち腐れになってしまう。同時に高出力の電力が必要となれば、発電が必要となる。原子力や化石燃料燃焼の火力発電所が増えては本末転倒となる。JR東海が建設中のリニアモーターカーの運航が始まれば更なる電力が必要となるでしょう。2050年カーボンフリーに向けて、再生可能エネルギーの普及も含め、総合的に電力需要の増加を見込みながら地産地消と自家発電自家使用も進めなければならない。

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