揚水発電

最新のエネルギー事情

揚水発電所の記事が目に留まったので調べてみた。

揚水発電とは

揚水発電とは、水をくみあげ、その水を落下させタービンを回し発電する仕組み。水をくみあげるには、ポンプを使うことになるが、これには電気が必要。2022年時点における日本の揚水発電は、全国で42地点、発電量全体のうち約1.3%を占めているとのこと。

なぜ揚水発電が必要なのか

水力発電は川の流れを堰き止めて、水の落下するエネルギーでタービンを回し発電する。一方揚水発電は、わざわざ電気でポンプを使い水をくみあげ、その水を水力発電と同じように落下させタービンを回し発電させる。これは実に不効率な仕組みである事は一目瞭然であるにも関わらず、なぜ全国に42個所もあるのか。これは需要と供給のバランスを担う重要な施設となっているからです。夜間の余った電気で揚水ポンプを稼働させ、電気がたくさん必要となる昼間に水を落下させて電気を供給します。「カーボンニュートラルの実現」と「電力供給の安定」に役立つと考えられ、需要の少ない夜間の電気を有効活用するためにつくられたもの。

揚水発電の意義

太陽光や風力といった再生可能エネルギー(再エネ)は、出力(発電量)が天候に左右されます。電力は、使う量と発電量のバランスが取れている必要があり、再エネの出力が急に増えたり減ったりした場合に備えて、余った電気を使ったり電気の不足をカバーする「調整力」が必須となります。資源エネルギー庁のホームページには、この「調整力」を蓄電池と表現されており、まさに天然の蓄電池と言えるのでしょう。

これからの揚水発電

資源エネルギー庁のホームページには、上述の蓄電池と言う観点から、揚水発電の維持と機能強化を図るべく、「揚水発電の運用高度化および導入支援補助金」を実施するといった支援の取り組みを進めている。発電効率の悪いこの揚水発電に現在は頼らざるを得ないが、蓄電池の進化、バイオマス発電の普及、水素を中心とした発電所の実装で揚水発電の非効率さを補う事が出来るような時代が目の前に来てると思う。石炭火力発電2035年に全面廃止となるまでに、太陽光発電や風力発電の自然任せの不安定要素を払拭する電源の確保を「原子力発電」に頼ることなく実現される事に期待します。

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