―「有機資源」をエネルギーに変える考え方 ―
「バイオマス」という言葉を聞くと、少し難しく感じる方も多いかもしれません。
しかし、その正体はとても身近なものです。
バイオマスとは、動植物など生物由来の有機物資源のことを指します。
具体的には、
- 木材・間伐材・製材くず
- 家畜のふん尿
- 食品廃棄物や生ごみ
- 稲わら、もみ殻などの農業残さ
といった、私たちの生活や産業活動の中で日常的に発生しているものです。
これらを燃やしたり、発酵させたりすることでエネルギーとして利用するのが、バイオマスエネルギーです。
実は化石燃料も「元をたどればバイオマス」
意外に思われるかもしれませんが、
石炭・石油・天然ガスといった化石燃料も、元をたどればバイオマスです。
太古の昔、地球上に存在していた植物や微生物が、長い年月をかけて地中に埋まり、
高い圧力や熱を受けて変化したものが化石燃料です。
つまり、
- 植物が光合成でCO₂を吸収
- 有機物として蓄積
- 数千万年以上かけて化石燃料に変化
という流れが存在しています。
ただし、この「時間のスケール」が決定的に違います。
バイオマスのエネルギー利用方法
現在、バイオマスはさまざまな形でエネルギーに変換されています。
① 直接燃焼
木質チップやペレットを燃やし、
熱や蒸気を発生させて発電や給湯に利用します。
② メタン発酵
生ごみや家畜ふん尿を微生物で分解し、
発生したメタンガスを燃料として利用します。
③ バイオ燃料
植物由来の油や糖分から、
バイオディーゼル燃料やバイオエタノールを製造します。
これらはいずれも、地域に存在する資源を活かせる点が大きな特徴です。
化石燃料との決定的な違いとは
バイオマスと化石燃料の最大の違いは、
**「循環するか、しないか」**です。
化石燃料
- 地中に埋蔵された有限資源
- 一度使えば元に戻らない
- CO₂を大気中に一方的に放出
バイオマス
- 植物の成長により再生可能
- CO₂は成長過程で再吸収
- 適切に管理すれば「炭素の循環」が成立
このためバイオマスは、
**「カーボンニュートラル(理論上、CO₂増加を伴わない)」**なエネルギーとして位置づけられています。
バイオマスは「地産地消」に最も向いたエネルギー
バイオマスの最大の強みは、
地域ごとに存在する資源を、地域でエネルギーに変えられる点です。
- 森林の多い地域 → 木質バイオマス
- 農業地域 → 稲わら・家畜ふん尿
- 都市部 → 食品廃棄物
輸入燃料に依存せず、
- 廃棄物の削減
- 地域雇用の創出
- エネルギーの地産地消
を同時に実現できる可能性を秘めています。
株式会社リサエネの視点 ―「正しく使ってこそ意味がある」
バイオマスは「万能の再生可能エネルギー」ではありません。
資源量を超えた利用や、輸送距離の長距離化は、
かえって環境負荷を高める場合もあります。
だからこそ重要なのは、
- 地域資源の把握
- 適正規模での導入
- 熱利用まで含めた高効率設計
地域と資源に合った形で使うことです。
株式会社リサエネでは、
バイオマスを単なる発電手段としてではなく、
地域循環型エネルギーの一つの選択肢として、冷静かつ現実的に捉えています。
