9月22日は、「国際ビーチクリーンアップデー」だそうです。アメリカ・サンフランシスコに本部のある海洋自然保護センターによって1985年から実施されている記念日となります。世界各地で一斉に海岸のごみ拾いが行われていて、その数量・種類等を調べることによって、海洋のゴミの発生元や、地球環境への影響を調査しています。
どんなゴミが多い?
・プラスチック製品(ストロー、飲料ボトル、食品容器など)・紙製品(紙コップ、紙皿など)・ガラス製品(破片、瓶など)・金属製品(缶、ボトルキャップなど)・煙草の吸殻・衣服や布地・その他だそうです。これはあくまで海岸の漂着物で海中・海底には膨大な量のゴミが存在すると想像できる。
その影響は
海洋生物にとって非常に危険なことは言うまでもない。餌と間違え食べた物が消化されず、体内に残ってしまう。食物連鎖の中で大型の海洋生物ほど大きな影響があり、生態系への影響も多大。プラスチックなどに含まれる環境ホルモンによる影響を指摘する声も。船舶の航行の障害や漁業操業の支障となっている。
目に見えるゴミ以外
海岸に打ち寄せられたゴミは、人間が作り出したもので、それらを海や川に流れないように努力し、流れ出て海岸に打ち寄せられたものは、人間の手や技術で再び海に流れ出さないよう回収しなければならない。正にビーチクリーンアップである。しかし目に見えない海洋ゴミの事もこんな機会に考えなければならない。ミサイル実験でどれだけ環境に悪い物質が海中に投棄されているか考えるだけで恐ろしい。放射性物質の海洋投棄も同じである。母なる海の汚染は陸に上がった動植物へも必ず影響が出てくる。
海洋ごみからエネルギー回収
現在、海洋ごみの処理は海岸線を持つ各都道府県が国からの補助を貰い処分しているが、自治体が保有する処理施設で処理されたものが 48%と約半分を占め、産業廃棄物処分場で処理されたものが 15%、再資源化されたものが 15%、現地で焼却されたものが8%とアンケート結果がある。
最終処分の方法について様々な研究が進められているようだが、回収されたゴミが砂、塩分、水分を多量に含むことから、リサイクルに困難を伴う。なお、プラスチックのリサイクルは塩分を含んでいても可能な技術が開発されているが、未だ一般には普及していない。外気と触れさせずに加熱、つまり蒸し焼きにすることで、有機物から可燃性のガスを発生させ(乾溜)燃焼させる、乾溜ガス化燃焼プラントといわれるものが(株)キンセイ産業さんが開発済みで普及が待たれる。このプラントは焼却して終わりだったので、ガスを焼却する際の熱を利用して発電までを担って欲しいと要望しておいた。(先日の幕張メッセ)早くこのようなゴミからエネルギーを無駄なく回収できる仕組みが当たり前になって欲しい。
海洋ゴミを出さない為に
各家庭や各産業から出るゴミは回収システムが各自治体で確立され、河川や海洋に流れ出るものは少なくなっていると思われる。しかし車などから捨てられるゴミの量に驚く事が有る。これらは大雨などで流されれば海洋ゴミとなって浮遊することになる。先に記載したように一旦海に出たゴミはリサイクルが困難な状況になる為、是非ともポイ捨てせず人間の能力で分別をしてリサイクルや熱源に利用されることを願う。
我々人間が出来る事
人間が意識することで環境は変えられる。海洋ゴミのような様々な物が混ざった物を分別できる機械は未だ開発されていない。人間の五感と脳に勝るものはない。全てのゴミは資源と捉えしっかりと分別し管理された中でリサイクル又はエネルギーとして利用したいものです。人が手離したものから再ENEGY=リサエネである。